ソニックと秘密のリング。


ネタバレもクソもあります。たぶん。

@操作性・システム   ★★★☆☆ (3/5)

みじかいステージが続くためだろうか、
徹底的にリモコン操作『のみ』にこだわった作品であります。
その『こだわり』は評価できますが、こだわるべき方向を変えてほしかった。
たしかに我が家のリモコンセンサーは最悪です。
まあ、それは環境によってちがうために評価対象外とします。

まず第一におもったのが、
クレストオブウインド(最速装備品)でステージをはしると、
カメラが追いつかず、勘で走らされる(笑)
欠点です。
カーブが多い場所だとハイパースピードアップでも追いつかず、
どこを走っているのかわからず、罠を回避することがむずかしくなります。
カメラによるキャラクターの支配がしっかり継承されているため、
人間ごときが極限に近いところまでタイムアタックをするのは、
非常にむずかしいです。

カメラが追いつかずにキャラクターが見えていない状況下で、
罠を回避しろというほうが無理な話です。

くどいようだが、操作がリモコンのみというのはマイナスです。
なぜコントローラー対応にしなかったのか、理解に苦しむのですが……。
カメラの問題が片付いておらず、
またカメラが追いつかない状態での走行。

ムチャ言うな、アホ。

と思うわけです。また、
この作品でも装備による差別化が導入されており、
その上にスキルポイントがランダムで上昇するという
2大欠点が存在し、納得のいくポイントが入手できるまで

最初からやり直さねばならない。

ソニヘ(新ソニ)でも語ったが、ここでも言っておこう。

装備による差別化は、

ユーザーのテクニックを無視した

最悪のシステムである。


アクションRPGや、
ダメージを前提としているが救済措置のある無双などは、
ゆるされる範囲であるとおもう。
とくに無双(4ぐらいまで)は
最強武器の付加がほぼ固定されていることが多いので、
そういった意味では平等性があるように思える。

しかし、1ステージ・クリアのタイムやスコアを競う
このネズミにとって、
装備による差別化は無意味でしかないのだ。
『ぜったいに装備する』時点で、装備とは言わないよな?

クレストオブウインド。だれもが装備しますよね。
ロケットジャンプ。だれもが装備しますね。
H・メガエキスパンズ。絶対に装備しますよね。


なかには不要なステージもありますが、
いちいち付け外しするの、めんどくさいです。
そのためにタイプA〜Dまで装備欄がありますが、
たいてい使うのはBかCぐらいまででしょう。

また、装備の差でタイムが大きく影響するステージもあり、

装備さがしが苦痛。

めんどくさい。


こういうのを世間では作業ゲーといいます。
『下手なひとむけ』という配慮があるかもしれない。
しかし、いままで高難易度を覚悟でこのシリーズを買っているユーザーが多いのと、
わざわざユーザーを甘やかす必要はないことを考慮して、
やはり平等にすべきだとおもうよ。
だから攻略サイトや攻略本が存在するんじゃないんですか?
これはキャラゲーである前に、世界的な高難易度のシリーズじゃなかったんですか?

いちおう、この作品にもバグや謎仕様も健在しておりますが、
ソニヘにくらべれば可愛いものです。
扉やカベのすりぬけ、スプリングでスーパージャンプ(笑)などです。
ただしバグを見つけないと確実に記録は出せませんがね。

で、この作品から
ターゲット式のホーミングアタックが導入されました。
ひみリンのターゲットマークは、ハッキリ言って

性能がよろしくない。

敵の頭上を飛びこえ、背後の敵を斃す、といったことができないのだ。
同様に、左右から走りぬけて背後の敵をたおそうとしても、
なぜか、わざわざ背後にもどって敵を攻撃しにもどる(笑)仕組みである。
言ってしまえば、敵の配置にも問題があることを証明している。
こういった現象は、ワルアドでも改善されていない。
なぜ改善しないのか、理解できない。

また、この作品にはちょっとした小技が用意されました。
角っこに足を引っかけたら、ぴょいーんとソニックジャンプをカマす、アレだ(笑)
角度とか計算して導入した(←いい加減(笑))とあったが、
リモコンでそんな精確に出せるヤツがいたら化け物じゃ!!
それに、このジャンプは地上走行よりも遅いため、
いらんところで出るとタイムロスになる。
自分はこのジャンプの導入は不要だとおもいます。
入れるなら入れるで、それこそ装備で差別化するべきだったとおもう。
2〜3時間も走れば、気づくはずなんですがね。

あと、ゴーフォーザゴールは長すぎる気がしました。
わざとミス→ソウルゲージをためる→スピードブレイク連発、で
記録が簡単にだせてしまうのも気になるところです。

個人的にパーティゲームは不要だとおもいます。
内容は、どう見てもマリオパーティ以下のミニゲームばかりで、
ハッキリいえば中毒性がなく、つまらんだけ。
なぜこれを入れようとおもったのか、自分は理解したくてもできないとおもう。

あとファイアソウル集めがめんどくさい。
そこまでキャラやミニゲームに執念をもやすことはできない。
最近の青ネズミは特に、それほど魅力があるとは思えない。

ランページも苦痛。これこそまさに作業ゲー。
シャドゲの悪夢ふたたびってやつです。

タイムブレイク。
イヤなら使わなきゃいいんだけど、コレとバグを駆使しないと
記録がだせなかったり、
これを使わないとファイアソウルが集まらないとか……。
命令すんなと思うわけだ。

ラスボス戦のリモコン・シェイク。
2ターン内で終わらせるつもりなら、社会人だと100%死ねる。
ちなみに、2ターン内で終わらせられるかどうかはランダムくせぇ。
それまでやりなおし……死ぬって。いい加減にしろ。




とまぁ、欠点ばかり目立つのだが、このゲームの場合は
キャラ受けの女と、お子チャマ(笑)むけのWiiで出したわりには
難易度がけっこう高くてやり応えがあり、丁寧につくられているために
欠点が目立つのだ。

迷作たるソニヘ、

SSS以降の同人レベルの駄作とは

確実にちがう。


特筆すべきは、

ランダム性の放棄という美点である。

これは従来の『型にはまった』パターンを採用し、
ステージクリアへの計算をきちんとこなした証拠となるのだ。
まあ、リモコンでランダム性なんぞ突っ込んだら確実にクズゲー扱いだっただろうがな。
敵のうごきや物体の移動がすべて、スタート直後から型にはまっている徹底ぶり。

これを評価せずして、

何を評価すればよいのか?


これをこなすだけで、それなりの作品に仕上がったと思っています。
ステージ数も多すぎず、少なすぎず、まずまずといったところでしょうか。

各ステージがみじかい!

手軽にあそべるので、こういった感じのステージを維持してほしいものだ。
1ステージに20分以上かかるステージ(笑)
ソニヘとワルアドでじゅうぶんですから。





Aグラフィック   ★★★☆☆ (3/5)

個人的に、グラフィックが美麗かどうかは気にしません。
なので、そういった点をのぞいた意見を述べます。

やっぱり文字がでかい!
(↑ 世の中にはニーアっちゅーゲームがあってだな……)
文字の大きさは問題ないです。
ブラウン管でも読めます(笑)

あと、やっぱり気になるのが
背景と似た色の敵の配置。
これも初代ライダーズあたりから改善されねーなぁ。
ただ、配置やうごきが一定で決まっているので
対処はできますがね。
配置するなら配置するでかまわんが、
炎の上に炎を吐くといったものは勘弁してくれや。
せめて緑の炎にするとか(色の発想が……(笑))
何かしてくれ。見えん。

あと、レビテイテッドルーインのように、
石にされて、その同色の背景に溶け込むのもやめようぜ(笑)
これは一発写真ネタにもしたけど、完璧すぎる擬態ですね。
初めてプレイしたとき、
どこにいるのか本気でわからんかった。

あと、飛び散った格子の破片なども見づらいな。
しかも破片になぜかホーミングアタックの判定が残っている(笑)

いちおうムービーがあるけど、基本は紙芝居。
CGはキレイなほうじゃないですかね。
やっぱりFFを意識しているようにしか思えないが(笑)
なんでそんなに意識するのか、不思議でならない。
でも雰囲気はなんかプリペルくせぇ(笑)





B音楽   ★★☆☆☆ (2/5)

個人的に

音楽は落第点。

これは、自分が今のようにクサメタルを知る前からおもっていたことだ。
ミドル〜スロー系が多く、とくにEDのバラードはつまらん!
数々のクサメロを聴いているメタラーなら、とくに物足りないと感じるとおもう。
またこのランブルビーとかいうやつ。ヴォーカルの名前はしらないが、
HEAVENLY(VO:BEN)のようなヘナチョコ・トーン(笑)なのだが、BENにくらべると、かなり劣る。
ハッキリ言うと、下手な部類。なんでコイツら雇ったの?
もっとテクがある良いバンドがいくらでもあるだろうに。
SSSでもこのヘナチョコ・ヴォーカルが健在やからな(笑)
だったらどういったバンドがええねん、と言われたら困るけども(苦笑)、
いま、パッと思い浮かんだのはSavage Circusです。
雰囲気あってると思うけど。ちょっと爆走しすぎか。
あー、Primal Fearとかはどうかな?

……いやいや、それはともかく、だ。

音楽はソニヘのほうが上。

これだけは確実に言いきれます。
まあ、音楽なんて個人の感性のちがいだからな……。
ミドル系が好きなひとなら好きになれるかもしれません。
ヴォーカルはあんま上手くないけどな(笑)





Cボリューム・バランス   ★★★☆☆ (3/5)

『いちど電源を落として、
 すぐに再開したくなるほどの中毒性があるか?』
と訊かれると、『コントローラで遊べるなら』と条件をつけます。

ボリュームは、まあまあか、物足りないぐらいですかね。
コントローラーで遊べていたら、絶対に物足りなかったとおもう。
といっても、ほとんどがつかい回しなので
ボリュームもクソもないとおもうのですがね。

ロードは早いです。
これ、とっても重要ですよね!(笑)
ワルアドやスマブラの読み込みにくらべたら……何この差。

『これがムチャクチャ良い!!』という部分がなければ、
『これが悪いからいやだ!!』という部分もあまり見当たらない、
無難な1本というところでしょうか。
ボリュームもバランスも、普通です。
逆にいえば、あと一押したりないな。





Dストーリー・キャラクター   ★★☆☆☆ (2/5)

ストーリーはあってなきようなもの。

捏造のオンパレードです。


アラビアンナイトの原作を完全に無視し、
我がもの顔で絵本の世界を縦横無尽に走り回る
礼儀知らずの青ネズミ、とでもおもえば結構。
相手の宗教を侮辱しかねない表現もあり、
よくそれでゲームシナリオなんぞ描いていられるものだと
いろんな意味で感心でき、ある意味では楽しめる。
言ってしまえば、この青いネズミどもは
人ん家に勝手に上がりこんでタンスを開けまわす某勇者と同類
なのだよ。
イレイザーにドブネズミと罵倒されて当然です。
良かったね、トイレ行ってるときに侵入されなくて(おい)

ちなみに、『ジン』には人間のような感情があり、
それなりに……ね、男女で求めあうことがあります。
(シャーラとジンが求めあったのは、そのためだと思う。たぶん)
そのとき、神の怒りにふれて
消しズミ(その表現ヤメレ(笑))にされたジンたちがいます。
つまり、物語の世界にも、神が存在することになります。
むこうは唯一絶対神です。多神はゆるされません。
『神になろう』などと思い上がったジンを、
なぜ神が処罰せずに青いハリネズミが処罰するのか?
もし向こうの神(アッラー)が青いハリネズミを召喚したのであれば、
そういった描写をすべきですよね。
それとも、これはマクトゥーブによって定められたことであり、
神自身ではなく、第三者の手によって青いネズミを召喚させたのでしょうか?
シナリオライターさんよ。そういう知識、ちゃんと持ってるの?
っていうか、おたくらのシナリオ、
海外でどれだけ嘲笑されているか、知ってるのか? 日本の恥ですよ。

特筆すべき点もない。
紙芝居の内容もショボイため、見る気になれなかった。
『1回観たらもうええわ』ってなる(笑)
ソニックバトルのようなシナリオを期待するな。
それだけは言っておく。

余談になりますが、
ジェットのご先祖サマってランプの魔人じゃなかったっけ?
はい、目の前にランプの魔人(イレイザー・ジン)
……もしや……(笑)
って、ジェットって宇宙人じゃなかったん?
あれ? あれれ???





トータル評価   65/100

作業的な部分が非常にめだつが、

それなりの凡作。


これが個人的な意見です。
音楽・ストーリーがよろしくなく、パーティゲームも退屈でしかたがないが、
ステージに関してはそれなりに遊べる。
だが、ツメの甘さが目立ち大作とまではいかない。
カメラの問題、装備による差別・スキルポイント上昇のランダム性など、
問題は山積みであるが、
地獄のようなやり込みをしなければ、楽しい作品だとおもう。
極限までのやり込みになると、欠点が目立ち嫌気がさしてくる(笑)

何よりもコントローラ対応ではないのは痛手だ。
スピードブレイクは左右に動きづらく
ソニヘの高速ステージの悪夢を思い出させるが、
この作品ではそれなりに進むことができます。

凡作ではあるが、 最近のキャラ受け同人レベルの駄作にくらべれば、
よくできているほうだ。

きちんと欠点を改善してこの方向ですすんでくれれば、
自分としては文句なかったんだけど、

今となっては、ね……。

セガの過去の栄光は、どこに行ってしまったのでしょう?
おーい、帰ってこーい、おれが悪かった〜〜〜ってか(笑)

by ナマゴワクチン



戻ってくれい。